よく読まれている記事
POPULAR ARTICLE
ハワイが世界に誇るウクレレ奏者、ジェイク・シマブクロさん。地元であるハワイはもちろん、アメリカ全土、ヨーロッパ、そして日本を含めたアジアでもその人気は絶大です。
ウクレレで世界を席巻するすごい人なのに、あまりにフレンドリーで真面目で優しいのがジェイクなんですよね。ハワイ・オアフ島で生まれ育ったロコボーイは、常にアロハにあふれています。
私も慶も、仕事などでご一緒する機会がある度に、いつもその優しさに感動しております。そして実は!この「つなぐハワイ」のために、ジェイクがオリジナルのテーマソングを作ってくれるというサプライズがありまして…。その名も「Our Aloha」。なんとありがたいことでしょう。
今回は、そんなジェイクに感謝を込めてインタビュー!最近の様子などもお聞きしてきました。
あらためまして、ジェイクにインタビュー
お久しぶりです~。元気にしてますよ。まだ、パンデミックの影響はいろいろあるけれど、2021年後半からはアメリカ本土でのツアーも再開して、少しずつ演奏の機会も増えています。昨年は新しいアルバムもリリースしたし、いろいろ刺激を受けながら活動しています。
そうです。僕の初めてのコラボレーションアルバムで、錚々たるメンバーが参加してくれました。ベット・ミドラー、ウィリー・ネルソン、ジャック・ジョンソン、ケニー・ロギンス…。全16曲、どれも自分にとって特別なナンバーで、とにかくすごく光栄なプロジェクトでしたね。コロナ禍の前から進めていた企画で、やっと形にできて嬉しいです。
そうなんです!日本盤は2枚組のCDになっていて、ハーブ・オオタ・ジュニアと演奏する「フラガール」やBEGINとのコラボ「粛々楽々」など9曲のボーナストラックが収録されています。ぜひ聴いてみていただきたいです。
日本は僕にとって特別な場所ですからね。これまでは毎年日本ツアーで全国をまわっていたので、コロナ禍で2年以上行けていないのはとても辛いです。今年こそ、日本へ行きたいですね。ハワイのミュージシャン仲間も、みんな日本を恋しがってますよ。会うと、日本に行きたいねーって話ばかりです(笑)。
日本の皆さんもハワイへなかなか来られない状況だと思いますが、落ち着いたらぜひハワイへ来てほしいです。ワイキキに日本の旅行者がほとんど見られない光景は寂しいし、なんだか不思議です。
はい。父のルーツは沖縄、母のルーツは福島で。とても思い入れがあります。どちらもコンサートなどで何度も行ったことがありますよ。2006年には、福島を舞台にした映画「フラガール」の音楽を担当させていただいて、すごく嬉しかった。2000年にソニー・ミュージック・ジャパンと契約できて日本デビューして以来、音楽を通じて日本とのつながりを持てるようになった。当時お世話になった皆さんには、今でも感謝しきれません。
パンデミックを経てあらためて感じたこと
正直、最初の頃はいろいろ心配でウクレレを触らない日もあったんです。でも、やっぱり音楽は最高のセラピー。コンサートは中止や延期になりましたが、オンラインライブやバーチャルコンサートなどをいろいろ企画しました。聴いてくれた人が「すごく癒やされた」とコメントくれたりして嬉しかったし、僕自身がウクレレを弾くこと、バーチャルでもほかのミュージシャンと関わることで元気をもらったと感じていますね。
こういう時こそ支え合うことが大事だと感じたので、自分にできることは積極的にやりたいと思いました。地域のフードディストリビューション(食料配布)などを手伝ったり、ローカルビジネスを応援したり…。いろいろな活動を周りのみんなと一緒にやってました。
あとは子どもたちのケアですね。子どもが学校へも行けない時期が長かったので、ホームスクールなどもやりました。これまで一年の半分以上、ツアーなどで家を空けていたので、こんなにも家族や子どもたちと過ごせたのはとても貴重な時間でした。この期間に、家族や地域とのつながりを確認できたと感じています。
そうですね、本当に。ハワイと日本のつながりも、あらためて感じました。だから、この「つなぐハワイ」というメディアがスタートしたと聞いて嬉しかった。僕にもなにかできることはないかと思って、テーマソングを作らせてもらったんです。気に入ってもらえてよかった!
あはは。こちらこそありがとう!「つなぐハワイ」のプロジェクトコンセプトを聞いてイメージを膨らませ、それほど悩まないで作ることができた曲でした。ハワイと日本をつなぐ新しいメディア、コネクトできるメディア…。素晴らしいよね。僕らお互いがリスペクトしあって、みんなでフレンドシップを大切にして、そして平和でありたい、という思いを込めて作った曲です。
タイトルはアロハを込めて、「Our Aloha」と付けました。
ありがとう!そうですね。ぜひ、皆さんに聴いてもらって、様々な絆をつなげていってほしいです。やっぱり誰かを想い、誰かとつながることはとても大切ですからね。
実は今、「Jake & Friends」の第二弾として、ハワイのローカルミュージシャンとのコラボアルバムも制作中なんです。大切な友人でもあるミュージシャンと一緒に演奏したり企画したり、とても楽しくて。今年中にはリリースできたらとラストスパートしています。
ありがとう。これからも、お互い頑張っていきましょう!そして、今年こそは日本にツアーに行きたいなあというのが目標です。それまで皆さん、身体に気をつけてどうぞ元気でいてくださいね。
インタビューを終えて
相変わらずの「ミスター・アロハ」っぷりを遺憾なく発揮してくれたジェイクさん。そしてこの日持参してくれたのは、アバロニシェルのインレイが美しいカマカのウクレレ。実はジェイクの大切な思い出の魚でもある「クム」がアーティスティックに表現されています。
カマカウクレレが、パールワークスとコラボしたスペシャルモデルのウクレレ。世界に2本しかない特別なものなんだそうです。1本は、アリゾナの「ミュージカル・インストゥルメンタル・ミュージアム」に飾られていて、ジェイクの手元にあるのがもう1本。インレイを施してくれたインレイアーティストのジェレミー氏は、このウクレレが出来上がるときに亡くなったのだそう。「だからこそ、とても大切なものなんだ。ジェレミーのパッションが詰まってる。このウクレレは僕のものでもあるけど、僕だけのものじゃなくて。多くの人に伝えていきたいんだ」と語ったジェイク。素敵でした。
この人の周りには、いつも多くの人が集まり、スペシャルな思いを伝えあい、幸せをシェアしあっているんだなあ。ジェイクのウクレレを聴くと、その幸せが伝わってくるような気がします。
一人でも多くの人に、この幸せな音色が届きますように。ジェイク、本当にありがとうございました!
Jake Shimabukuro /ジェイク・シマブクロ