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個性的なショップやレストラン、カフェが立ち並ぶカイムキタウン。ワイキキから車で15分程度なのにがらりと雰囲気が変わって、街全体がちょっとノスタルジックかつ温かい。この感じが本当に好きなんですよね。
そんなカイムキタウンで、常に入店待ちの列ができているブランチレストランが「ココヘッド・カフェ」。アメリカの人気料理番組などでも活躍、ハワイでも注目を集める女性シェフ、リー・アン・ウォン氏が2013年カイムキにオープンして以来、ローカルはもちろん、その噂を聞きつけた旅行者からも絶大な人気を誇り続けています。
ご近所移転で広く明るくなったココヘッド・カフェ
その「ココヘッド・カフェ」が、2022年春に通りを1本挟んだ場所へ “ご近所移転” しました。新ロケーションは、カイムキの大きなパーキング(Kaimuki Municipal Parking)に隣接した便利な場所。以前「12thアベニューグリル」だったところです。
以前のお店に比べるとずいぶん広くなり、天井が高くて明るくて、とても気持ちいい空間。エントランスのランプもお洒落で心地よい朝を迎えるには、最高の雰囲気です。
テーブルが用意できるまでのウェイティングルームも広々としていました。以前はお店の外にずらりと行列ができていましたが、ここなら待ち時間もあまり苦にならないかも!
バー・カウンターのスペースも、広々としています。朝食やブランチでカクテルなどを楽しんじゃうって、すごい贅沢な時間の過ごし方かも。
白い壁にナチュラルなウッドフロア。
ハワイを感じさせてくれつつシンプルな内装で、全体的に明るい雰囲気なのもいいですよね。
ハワイ産食材を大切に個性的にアレンジする達人たち
この日お話をうかがったのは、シェフのアンドリューさん(写真左)と、スーシェフのエミリーさん(写真右)。エミリーさんは日本語も堪能でびっくり!
「客席はもちろん、バックヤードも広くなって現在2つのキッチンがあるんです。自分たちも調理がしやすいし、準備なども効率良くできるようになって、お客様に早く料理を提供できるのが嬉しいですね。僕たちは、シェフ・リー・アンの監修のもと、とにかく美味しく、新しく、クリエイティビティにあふれる料理やペイストリーを、皆さんに楽しんでもらえることがハッピーなので」と笑顔で話してくれました。
「地元の素材にはこだわっています。ウル(パンの木)やカロ(タロイモ)など、ハワイならではの素材も料理やペイストリーに活かすようにしていますね。そして、なによりローカル同士のつながりが大切だと考えています。信頼できる農園から、クオリティの高い食材を安心して仕入れられるのはとてもありがたいし、実際に現地へ出向くことで新しい素材との出会いもあります。農家の皆さんから『これ新しい素材だから試してみる?』と教えてもらうことも。こんないい環境で働けるレストラン、めずらしいと思います」。
店内にはハワイ、そして地元のカイムキをサポートするアイテムが集められた一角も発見。「Keep it Kaimuki」の思い、大事ですよね。
シェフ・リー・アンの個性をたっぷり食す
この取材時にはシェフ・リー・アンは出張中で不在だったんですが、ココヘッド・カフェには彼女の想いが詰め込まれているのを感じるんですよね。
アメリカ、フレンチ、アジアを融合した独特のメニュー、野菜やフルーツ、シーフードまでできるだけローカルの素材を用いて、新しいスタイルで提供しようという彼女のこだわり。そしてリー・アンのもとで自由に腕を磨けることに誇りを持って働く若きシェフたち…。このまっすぐな感じが、人気のベースなんじゃないかと。
だからこそ、パンデミックも乗り越え、ローカルのリピーターにも旅行者にも愛され続けているんじゃないかと思うのです。
というわけで、ココヘッドカフェのメニューはとにかく「独特」。ほかではなかなか味わえない、オリジナルなエッセンスに満ちあふれています。
たとえば、お店のシグネチャーのひとつでもある「コーンフレーク・フレンチトースト」。コーンフレークをつけてカリッカリに揚げられたフレンチトーストなんて、あまりに斬新!甘さの中に、黒胡椒がぴりっと効いているのが奥深い1品です。
こちらは「ココモコ」。ハワイのソウルフードであるロコモコが、ここではキムチの天ぷら(!)やガーリックライスと組み合わされた独自の「Koko Moco」になるのですよ。ハワイとアジアのテイスト、合わないわけがない。ぜひ、お試しあれ。
ほかにも、卵に、出汁の効いたパルメザンクリームなどを組み合わせた「おはようエッグ(英語名もOhayou Eggs)」や、寿司飯にスパイシーなポークベリーとスクランブルエッグが乗った「ドンブリ・チェン(英語表記はDon Buri Chen)」など、五感で楽しめる、インターナショナルなメニューがいろいろ!
日本人的には、シェフ・リー・アンによる「和」の捉え方がとても興味深い。そして、どれもこれも美味しいだけでなく、フォトジェニックで楽しいですよね。
驚いたり、喜んだり、味わったり、笑ったり。ココヘッド・カフェのブランチは、エンターテインメントなんですよ。幸せすぎる…。
地元の味を大切に、これまでになかった味わい、そしてヘルシーで楽しい食事を提案してくれるお店。ハレアイナ賞などのアワードを毎年のように受賞し続けているのも納得だわ。2022年もハレアイナ賞のブランチレストラン部門・銀賞を受賞したばかりなんですよ。
これからもずっとずっと、この街にあり続けてほしい、特別なブランチレストランです。
Koko Head Cafe/ココヘッド・カフェ