2022.06.30

ハワイアンミュージック

最後のウクレレフェスティバルはオンラインで…サクマ夫妻にインタビュー

  • WRITER 松本 律子

「ウクレレフェスティバル・ハワイ」は、毎年夏にオアフ島カピオラニ公園のバンドスタンドで開催されているウクレレの祭典。1971年からスタートした、世界で最初のウクレレフェスティバルです。

今年、52回目を迎える歴史あるイベントですが、今回が最後の開催になると発表がありました。


第52回ウクレレフェスティバル・ハワイ

 

●日時:ハワイ時間/7月17日(日)19:00〜

    日本時間/7月18日(月)14:00〜

ウクレレフェスティバル・ハワイのFacebookで開催。ハワイのテレビ「KHNL」でも放映されます。

※オンタイムで見られない方は、アーカイブでもご覧いただけます。


 

イベントの主催者は、ロイ・サクマさん&キャシーさんご夫妻。ロイさんは、自らウクレレ教室も運営するウクレレミュージシャンです。お忙しいお二人に、特別にインタビューさせていただきました。

ロイ&キャシー・サクマ夫妻の熱い想い

●ロイさん&キャシーさんご夫妻のインタビュー動画はこちら

 

「最初にウクレレミュージシャンのオータサンさんからレッスンを受けたとき、大きな衝撃を感じたんです。このこの小さくて4弦しかないウクレレという楽器はすごい可能性を持っているんだと。だからその素晴らしさや魅力を、世界中の人に広く知ってほしい、と思ったんです。このイベントはそのための第一歩でした」とロイさん。

第47回、ウクレレフェスティバルにて。カピオラニ公園バンドスタンドでのサクマ夫妻

 

最初はごく小さなピクニックのようなイベントだったものが、回数を重ねるごとに参加者が増え、観客も増え、演奏するミュージシャンも世界中から集まるようになりました。アメリカ本土、日本、オーストラリア、カナダ、イスラエル、中国、韓国、台湾、イタリー、ニュージーランド、タイ…。数え切れないほどの国から、多くの人々がハワイを訪れ、イベントに参加しています。


キッズからシニアのグループまで、その顔ぶれは多彩!そして共通しているのは、ウクレレを弾く皆さんの笑顔です。


さらには、グラミー賞受賞アーティストであるシンガー、ジェームス イングラムが参加して歌ったり、TVシリーズ "ハワイアン アイ"で有名な、ポンシー ポンスが参加してウクレレを弾いたり。多忙な彼らが、わざわざハワイへ来て子どもたちと一緒にステージに立ってくれるのは、すごいことですよね。

ウクレレフェスティバルをサポートし続けるハワイのウクレレアーティスト。左から、ハーブ・オオタ・ジュニア、ジェイク・シマブクロ、ブライアン・トレンティーノ

 

ハワイを代表するウクレレ奏者も、毎年素晴らしい演奏を聴かせてくれています。そしてもちろん、何百人というハワイのウクレレキッズたちも、ステージでパフォーマンスを繰り広げてきました。

52回目、そして最後のウクレレフェスティバルハワイ


そんな歴史あるウクレレフェスティバル・ハワイは、今回第52回めを迎えます。そして実は、今年が最後の開催となるのです。

 

「50回目の節目を迎えた時、これが大きな区切り、マイルストーンだと思ったの。そしてね、ロイの夢はもう叶ったのよ」とやさしく微笑むのは、奥様のキャシーさん。



ロイさんは、「僕の夢は、ウクレレの魅力が世界中に知られるようになることでした。だから、誰もが気軽に楽しめるウクレレイベントを作ろうと思ったんです。みんなが気軽にウクレレを聴きながら、公園で楽しい日曜日を過ごせるように。もちろん入場料は無料でね」と話します。

ジェイクはロイさんのウクレレ教室の生徒だったという間柄。写真は2019年のウクレレピクニックにて(写真提供/JS Entertainment)

 

このロイさんの想いに賛同して、子どもたちはもちろん、ウクレレアーティストたちも積極的に参加してくれるようになりました。どんなに有名なアーティストも、アマチュアのウクレレグループも、子どもたちも、みんな同じステージに立ち、全員が主役として演奏する。このコンセプトは、初回から今まで変わらず、毎年受け継がれてきたのです。

「ハワイのアロハ大使」として知られるダニー・カレイキニ氏。著名なシンガーであり、ウクレレフェスティバルでは毎年MCとしてイベントを盛り上げてきた方

 

初回からMCを務めてくれた、ダニー・カレイキニ氏も、ロイさんの想いに応え続けた一人。

ウクレレの神様と称されるレジェンド、オオタサンと、息子さんのハーブ・オオタ・ジュニア氏

 

そして、ロイさんがウクレレの素晴らしさを学んだという師でもあるオオタサンも、毎年イベントに出演してきたアーティストの一人です。

 

イベントに関わる人々全員が、お互いをリスペクトしながら純粋にウクレレを楽しみ続けてきた50年以上の年月。これって、ロイさん夫妻だからこそ、続けてこられたと思うんですよね。


「50年以上かけて、水面に投げた石が波紋を広げるように、私達の活動は広がっていきました。そして今、ウクレレはとても国際的な楽器となり幅広く知られています。ハワイはもちろん、世界中で“ウクレレイベント”が行われている。地域単位だったり、学校だったり、規模も場所も様々。これはとても喜ばしいことです。自分たちがスタートした、ウクレレショーケースとしてのイベント。50年以上やってきて、本当にその使命を果たしたと感じています」と穏やかに話してくれるロイさんの姿に、胸が熱くなります。


52回めを迎える今年は、パンデミックの影響もあり2020年、2021年に続いてバーチャルイベントとなります。世界中から同時にフェスティバルの様子を見られるのは、オンラインならではの良さですよね。(上の動画は2021年のバーチャルイベント)

世界中の人たちと一緒にウクレレを弾き歌うプロジェクト


そして今年のハイライトは、ロイさんが作曲した"Clap Your Hands and Sing With Me"と“I am what I am”を、世界中のみんなで一緒に演奏する、というものです!


1973年頃に作られたこの曲の音源と楽譜が、事前にオンラインでシェアされていて、参加したい人がこれに合わせてウクレレを弾き、歌う動画を作成できるようになっているんですね。それらを一つに集めて、みんなが一緒に共演できるようにする。なるほど、これもバーチャルイベントだからこそ可能なプロジェクト!素敵ですよね~。


世界中の人達とみんなで一緒に演奏する、というのはロイさんとキャシーさんの夢だったのだそうです。


「キャシーがウクレレの持ち方を皆さんに伝える時いつも『強くつかんだりせず、とにかくやさしく、赤ちゃんを抱くように持ってね。奏でる音は、あなたのハート(心臓)から響いてくるのよ』と言うんです。素敵でしょう?」とロイさん。


そしてキャシーさんは「だって、赤ちゃんを抱いたらハッピーな気持ちになるじゃない。ウクレレを持つ時も、穏やかに幸せな気持ちでいたら、きっと素敵な音色が奏でられると思うのよ」と。


ああ、本当にこのおふたりったら。ウクレレへの愛情があふれて、もう止まらない!そして、お互いを大切に思う夫婦愛も、ひしひしと伝わってきます。


「とにかく、50年以上に渡ってこのイベントを続けてこられたのは、サポートしてくれた皆さんのおかげです。日本の皆さんにも感謝でいっぱいです。実は、最初に海外からこのイベントに参加してくれたのは、日本の方でした。長い間、ずっと応援し続けてくれて本当にありがとうございます!」とのメッセージもいただきました。


ロイさん、キャシーさん、こちらこそです。長い間、本当にありがとうございました。

「終わりじゃない。新たなチャプターの一歩なんです」


ウクレレファンとしては、本当はもう一度、カピオラニ公園でのフェスティバルを開催してもらいたいなあ…なんて思ってしまうところもあるのですが、でも本当にお疲れ様でした。


「ありがとう。でもね、これは決して終わりじゃないんです。これからのための、最初の一歩。もう一度、始まりのときでもあると思っているから。ウクレレはこれからも、もっともっと可能性を広げていく。それを見守り続けていきます」。


おふたりの、そして多くの関係者の皆さんの想いを込めた第52回ウクレレフェスティバル・ハワイは、ハワイ時間7月17日(日)19:00から、ウクレレフェスティバル・ハワイのFacebookで開催。ハワイのテレビ「KHNL」でも放映されます。


日本時間では7月18日(月)14:00から。もちろんアーカイブも残ります。世界中から楽しめますので、ぜひともチェックしてみてくださいね。

 

また、フェスティバル開催に先立ち、7月10日(日)9:30〜12:30 (ハワイ時間)には、ウクレレ・ワークショップ(無料)がオンラインで開催されるので、そちらもお見逃しなく!

 

●ロイ&キャシー夫妻から、日本の皆さんへのメッセージはこちら

 


●フェスティバルをサポートし続けてきたウクレレ奏者、ジェイク・シマブクロ、ハーブ・オオタ・ジュニア、ブライアン・トレンティーノからのメッセージはこちら

 

Ukulele Festival Hawaii/ウクレレフェスティバル・ハワイ

URL
https://www.ukulelefesthawaii.org/
Facebook
https://www.facebook.com/ukulelefestivalhawaii

 

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