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ローカルタウン・カイムキの12thアベニューにある「ヴィア・ジェラート」。子供の頃のやさしい時間を思い出させてくれる個性的なジェラートをていねいに手作りする人気店です。ふと食べたくなる幸せの味、ぜひお試しあれ。
もうすっかり慣れっこになってしまったけれど、ハワイへ移住してきたばかりの頃に驚いたことがあります。それは、夜のアイスクリーム屋さんに老若男女がこぞって行列をつくる光景でした。勝手に、アイスクリームって明るいうちに食べるもの(自宅のお風呂上がり、とかは別格として)と思い込んでいたし、さらに勝手に、おじさまたちは並んでまで食べようとしないもの、と思い込んでいたので。でもそれは、本当に身勝手な思い込みでした。うん。美味しいものは美味しいのだ。
カイムキの街でその光景が見られるとすれば、ここ。Via Gelatoではないでしょうか。もともとフードトラックから始まったジェラート屋さん。その人気に火がついて12thアベニューに実店舗をオープンしたのは2014年。毎週変わる個性的なフレーバーのジェラートは、クチコミでどんどんその人気を高めていきました。
オーナーのメリッサさんはハワイ出身のロコガール。一時期ニューヨークにいたそうですが、やはりハワイが恋しくなって戻ってきたのだと言います。そして、自分が子供だった頃のいろいろな「想い出の味」をジェラートで再現したい!と始めたのがこのお店。
だからヴィアジェラートのフレーバーは、ハワイで人気のアジアンな飲茶デザートをイメージした“黒ごま(Black Sesami)”や、子供の頃のお誕生日パーティーで食べたケーキの想い出を詰め込んだ“Birthday Cake”など、「ほかにないオリジナリティ」にあふれているのです。
濃厚なジェラートからヴィーガンジェラート、ノンシュガーのジェラートなどもそろいます。さらに、すべてのジェラートが自分たちのハンドメイド。ジェラートのコーンも、もちろん手作りですし、ジェラート作りのためのジャムやクッキーなども、すべてお店での手作りというこだわりっぷり。時間も手間もかかるけれど、それを惜しまず、ハイクオリティな味を模索し続けるスタイルが、多くの人に愛され続けている理由なんだろうなあ。
毎週変わる14種類はチームみんなで話し合って決めています。新フレーバーも常に試作して、みんなで意見を言い合って商品化させているそうです。
美味しさはもちろん、ショップのインテリアやディスプレイなどのセンスの良さも素晴らしいんです。取材した2021年春の時点では、店内での飲食ができない状況でしたが、通常はパステルカラーにペイントされたアートな店内でジェラートやコーヒーを楽しむ人であふれています。
※2021年8月現在、制限はありますが店内での飲食も可能になっています。
すべてにおいて、ちゃんとSNSで「映え」ることも計算されているし、イートインの場合は使い捨てのカップやスプーンをやめるなど、エコフレンドリーな取り組みも大切にしているのも素敵。
さらにさらに。地元の学生や団体などがファンドレイジング(学費や活動資金を集めるための活動)を行う際に協力するといった活動も。こうしてコミュニティと連携を深めながら、しっかり地に足をつけて丁寧にビジネスを続けている感じ。もう、どうやったって応援したくなるお店だと思いませんか?
ちなみに、私の一番のお気に入りは“Frosted Flakes”というフレーバー。残念ながら取材日には作られていなかったのですが、誰もが一度は食べたことがある、タイガー柄のシリアル……。あの味が完全に再現された無敵ジェラートなんです。ひとくち食べて「あー、この味!」と思わずにんまりすること間違いなし。
もし、来店時に運良く出会ったらぜひぜひお試しいただきたい、「ワタシ的推しフレーバー」です。ああ、思い出したらまた食べたくなってきた!
ちなみに夜10時まで(金・土曜は11時まで!)営業してくれちゃっているので、思い立ったら夜でも飛んでいけちゃう(苦笑)。そこがありがたくもあり、危険でもある、街の愛されジェラート屋さんなのです。
Via Gelato/ヴィア・ジェラート